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Edward Yourdon
unknown -
コード/ヨードン手法の提唱者

エドワード・ヨードンは、先に紹介したトム・デマルコと同じように、早い時期からソフトウエアの問題に取り組んできた人である。構造化分析/設計の手法開発に早くから関与し、彼の著書は20冊を越え、邦訳されている本も多数あるので、すでによくご存じの方も多いと思う。最近では、ヨードン/ホワイトヘッド手法やコード/ヨードン手法といった、オブジェクト指向分析/設計の分野でその名が知られている。
オブジェクト指向分析/設計の分野は、コード/ヨードン手法の他に、ブーチ手法や、 OMT手法、シュレィアー/メラー手法などが良く知られており、いずれも一長一短で、 どれがお薦めとは簡単に言えない状況にある。現代においても、 ソフトウエア・システムの分析/設計という作業は、 教科書通りに何かの手法を当てはめればうまく行くといったものではありえない。 一回一回が白紙からの真剣勝負であり、全体を見通し、細部を検討し、頭をフル回転させ、 智恵を絞るクリエイティブだが、地道な作業の積み重ねなのだ。 そうした思考の長いプロセスの途中で、ともすると思考の袋小路に入ってしまうことがよくある。 単純な発想の転換がなかなかできなくなって、元々単純なことを、 なぜか複雑に考えてしまうことで、 さらに穴から抜け出せなくなるという悪循環が発生してしまうのだ。 そうしたときに、コード/ヨードン手法でも何でもいいのだが、バックボーンになる知識があると、 発想の転換の仕方を教えてくれるのである。つまり、世の中には色々なやり方がある、 というごく当たり前のことを常に自分の頭にインプットしておくことが、 システム分析/設計において、意外と重要なのである
この辺の事情はヨードンもよくわかっていて、というか、筆者はヨードンも含めて米国のソフトウエア工学のリーダーたちが、ソフトウエア開発の人間くさい面を非常に重視しているのに意外に思ったことがある。クールにこの公式でやりなさいと言うかと思うとそうではないのである。少々長くなるが、彼の本から引用したい。
「「ソフトウエア工学」という言葉には、ある種皮肉な響きが含まれている。 それは数学の公式やアルゴリズムや何か堅い科学的なアプローチを想起させるが、 実際のソフトウエア工学は非常に人間指向的な世界である。 筆者の1人は、最近シカゴで開かれた会議で講演をしたところ、 OOA(あるいは他の手法でもよい)はソフトウエア開発を成功させるための鍵かと尋ねられた。 それに対する答えは次のようなものである。 イエス、一貫した技術的アプローチを持つことは非常に意義がある。 しかしソフトウエアの手法が効果的であるのは、それが人々の相互のコミュニケーションを助けることができる場面に限られる。もしソフトウエア工学のある手法を適用したことにより、多量の文書の山が生じたなら、それは何かが間違っている。手法自体か、手法の適用の仕方か、あるいはその両方かも知れない。人間を忘れて、チャートやダイアグラムの作成に没頭し、結局意味のない紙の山をつくってしまったとしたなら、我々は効果的なコミュニケーションを行うことに失敗したのである。ソフトウエア工学は人間に関する分野なのである。人間が問題を生み、人間が問題を解くのである。そして我々は皆、相互に対話することでしかシステム開発にまつわる問題を解決できないのである」
ヨードンは応用数学を専攻したマサチューセッツ工科大学(MIT)を卒業して、 MITとニューヨークにあるポリテクニック大学の大学院で学んだ。 彼はまだMITに在学中の1964年から、DECやGEのアルバイトで、 PDP-5のFORTRANライブラリをつくったり、PDP-8のアセンブラを書いたりしていた。 その後小さなコンサルタント会社に数年つとめたあと、1974年独立し、ヨードンInc.を設立した。 そこでソフトウエア工学に基づいた教育や、出版、コンサルティングなどを行うことにした。
彼は現在では、カッター・コンソーシアムというソフトウエア全般のコンサルタントや教育サービスを行う団体の主宰者をしており、アメリカのソフトウエア工学・コンサルタント分野ではかなりの発言力がある。最近の彼の関心事はコンピュータの2000年問題である。
| 「デスマーチ 第2版 ソフトウエア開発プロジェクトはなぜ混乱するのか 」 | エドワード・ヨードン | トッパン | 1998年1月 | 2200円 |
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| 第二版がでているのでそちらを紹介します | ||||
| 「プログラマーの復権」 | エドワード・ヨードン | トッパン | 1997年3月 | 2700円 |
| 「ソフトウエア管理の落とし穴」 | エドワード・ヨードン | トッパン | 1993年5月 | 4757円 |
| オブジェクト指向設計OOD | コード/E・ヨードン | プレンティスホール出版 | 1995年3月 | 2913円 |
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