トップページへ > 人工知能への挑戦へ
前のページに戻る
Google  

シーモア・パパート

Seymour A. Papert

1928 -

人工知能の草分け、LOGOの開発者

1998/08/31 掲載

子供の概念形成を支援する

シーモア・パパートは元々数学者だが、発達心理学の大家であるジャン・ピアジェのもとで児童心理学を研究していて、非常に早い時期から子供とコンピュータという課題に取り組んでいた。彼が考案、開発したLOGOは、子供の教育用のプログラミング言語と位置づけられているが、子供にやたら知識を埋め込もうとする類のものではなく、子供の概念形成を支援する目的でつくられている。彼のこれらの研究は マービン・ミンスキーと共に人工知能研究の草分けともなった。また、数学、心理学、コンピュータ科学と広範囲の基盤を持つ彼の言説は多くの研究者に影響を与えた。

人工知能ラボラトリー

シーモア・パパートは1928年に南アフリカで生まれた。1954年ケンブリッジ大学で数学を修め、1958年から1963年までジュネーブ大学でジャン・ピアジェと児童心理学の研究を行なった。1963年初めてアメリカに渡りMIT教授になり、マービン・ミンスキーと一緒に人工知能ラボラトリーをつくり、子供用のプログラミング言語「LOGO」の考案、開発を行なった。現在もMITのメディア・ラボで活躍中である。

タートルに教える

LOGOは8歳から12歳位の子供にも興味を持って使えるように考えられたプログラミング言語でタートル(亀)を媒介にコンピュータと対話しながら行う。 アラン・ケイのダイナブック構想や、初めてのオブジェクト指向言語SMALLTALKに大きな影響を与えた。

「子供達はプログラミングして絵を描くのではなく、タートルに絵の書き方を教えるという形をとる。タートルに何をさせればいいか?を考える事から始め、指示を出し、思い通りにタートルが動かなければ(バグ)その理由を考えて指示を訂正(デバック)する。この試行錯誤を繰り返しながら子供達は自分の世界をコンピュータ上に作り上げてゆく。このプロセスの中で子供は失敗を恐れなくなり、創造することの意味と方法を学ぶ」
「メディアの考古学」より

概念こそが真の力を持つ

「バグとデバッキングこそが知識、知能を修得する最強のプロセスである」「私はコンピュータが形式を具体化、もしくは主観化させる力を持っていると考えた。この前提に立てば、コンピュータを他の教育手段と同列に考える事は不可能である」
「メディアの考古学」より
「こうして、思考のための道具となる強力な定理をいくつか会得して成長すれば、 抽象的な概念こそが、生涯使い続けられる有力な道具であることを知る事ができる。そこが肝心である。抽象的な概念の力を知り、その力を正当に評価しながら使いこなせるようになる。そしてこの「概念こそが真の力を持つ」という概念こそが、最も強力な概念であることを知るのである」
「メディアの考古学」より
参考文献および関連書籍の紹介
「マインドストーム」 シーモア・パパート 未来社 1995年3月  2884円
副題 子供、コンピューター、そして強力なアイデア
「メディアの考古学」 橋本典明 工業調査会 1993年2月  2580円
インターネットソースの紹介
ママメディアのパパートのページ(英文)(別ウィンドウ)
http://www.mamamedia.com/areas/grownups/people/seymour.html
LOGO情報室(別ウィンドウ)
http://kanemune.cc.hit-u.ac.jp/logo/

 

 

コメントの投稿と一覧

感想、ご意見など自由にご記入ください